【蕎麦めぐり1】まずは近所にある蕎麦屋に行ってみよう!

今度の休日は「蕎麦めぐり」始めてみませんか?

蕎麦の話になると必ずでてくるのが「コンビニのざる蕎麦のレベルが高い」という話。
確かにうまいんです。蕎麦もラーメンもうまい。じゃあ、お店の味を超えているのかと言われると、それはわかりません。結局は好みです。
私はどちらかというと粗くひいた風味の強い系の蕎麦が好きなので、更科そばよりは薮そばや田舎そばと呼ばれる方が好みですが、もちろん高級感漂う更科の味や食感も好きです。
(そもそもなにを食べても旨い、、、最悪、七味、山椒の風味が旨い!)

今回は蕎麦のお話です。

更科 or 薮?まずは知っておきたい蕎麦粉の種類

よく「更科そば」「薮そば」「田舎そば」とか言いますが、何が違うのでしょうか?
ざっくり言えば使用する蕎麦粉が違うみたいです。
石臼で蕎麦の実を挽くと、外側から内側に向かって粉が分かれます。まず、外側の殻が挽かれ、次に内側の部分が挽かれます。この順番で、粉になった部分を取り出すことで、以下のように分類されます。

NO蕎麦粉の種類特徴/色/風味/用途
1一番粉(御前粉/更科粉)【特徴】蕎麦の実の中心部分から得られる最も白く繊細な粉。
【色】白く上品な見た目。
【風味】香りが控えめで、繊細な味わい。
【用途】 高級蕎麦や上質な蕎麦打ちに使用。
2二番粉【特徴】一番粉を取り除いた後の中間部分から得られる粉。一番粉や三番粉が多少混ざることもある。
【色】やや濃い色。
【風味】一番粉よりも風味が強く、蕎麦の香りが豊か。
【用途】 一般的な蕎麦に使用。
3三番粉【特徴】さらに外側の部分から得られる粉。
【色】濃い色(灰色がかっていることが多い)。
【風味】非常に強い香りと風味。
【用途】風味豊かな蕎麦、田舎そばに使用。
4全粒粉(挽きぐるみ粉)【特徴】蕎麦の実を殻ごと挽いた粉で、一番粉から三番粉まで全てを含む。二番粉に近いが、全体の構造を保持。
【色】やや濃い色。
【風味】非常に強い香りと風味があり、穀物の豊かな風味を感じます。
【用途】風味豊かな蕎麦や田舎そばなど、風味を重視する料理に使用されます。

【考察】二番粉と挽きぐるみ粉の関係
お店やサイトの解説を見ていると、全粒粉のことを挽きぐるみ粉と説明している場合がほとんどですが、二番粉のことを挽きぐるみ粉と説明している場合もあります。これは間違いではなく、二番粉を挽く段階では完全に一番粉や三番粉が分離できているわけではなく、蕎麦の実の全てが粉になっているとも言えるので、二番粉を挽きぐるみ粉と呼ぶ場合もあるということです。

長々と説明しましたが、基本的には「一番粉が更科そばで白。三番粉が薮そばで灰色」という感じの認識でよいです。
薮そば、田舎そばといっても店によって「三番粉だけを使っている」「二番、三番粉を使っている」「うちは全粒粉なので」と様々です。
それぞの店でこだわりもあるので、注文後の待っている間にメニューの説明書きを見て楽しみましょう。

十割そばの魅力とは?

蕎麦粉の種類以外の違いとしては、蕎麦粉を何割使うかという部分があります。一般的にそば粉と小麦粉を混ぜて蕎麦を打つことが多く、その割合によって以下のような呼び方がされています。

十割そば特徴】純粋な蕎麦粉100%で作られた蕎麦。
風味】蕎麦の風味が最も強く、独特の香りが楽しめる。
【食感】ザラザラとした蕎麦の食感があり、蕎麦の旨味が際立つ。
二八そば特徴】蕎麦粉80%に対し、つなぎに小麦粉や山芋など20%が混ぜられた蕎麦。
風味】蕎麦の風味と小麦の甘味がバランスよく調和し、穏やかな味わい。
食感】柔らかく弾力ある食感、蕎麦の風味が感じられる。
九一そば特徴】蕎麦粉90%に対し、つなぎに小麦粉が10%が混ぜられた蕎麦。
風味】蕎麦の風味が豊かで、小麦粉が華やかさを加える。
食感】やや柔らかく、蕎麦の風味が際立つ。
外一そば特徴】蕎麦粉100%に対して小麦粉10%を混ぜた蕎麦。
風味】蕎麦の風味が最も強く、独特の香りが楽しめる。
食感】しっかりとした食感。蕎麦の風味が際立つ。
3割そば特徴】蕎麦粉30%に対し、小麦粉70%が混ぜられた蕎麦。
風味】小麦粉の甘味とコクが主体で、蕎麦の風味は控えめ。
食感】柔らかく、ツルツルした喉ごしのよい食感。

もちろん蕎麦粉100%の方が蕎麦の風味を存分に味わえるのですが、つなぎを入れないことで食感はザラザラ、ぼそぼそしたものになりやすくそれが苦手という人も多いです。
小麦粉の割合が増えるにつれて、うどんのようなツルツルとした食感、コシがでてきます。 一般的には「二八そば」の割合が理想的と言われていますが、お店によって独自のこだわりがあり、それぞれの蕎麦を楽しむことができます。

【独自ルール】独自のこだわりで蕎麦めぐりを楽しみましょう!

蕎麦めぐりに欠かせないのが「独自ルール」(マイルール)です。
店によって蕎麦粉の種類も配合も、値段も違うので、一概に比較をすることはできませんが、独自ルールを作っておくことで「自分基準ではこの店が旨い!」と選ぶことができます。
以下、独自ルールの例(適当!)です。

例)蕎麦めぐり独自ルール
・基本はもりそばで蕎麦の味を堪能
・初めての店では蕎麦屋のカツ丼セットを頼む
・日本酒に合う蕎麦を探す
・1000円以内で食べられる蕎麦で食べ歩き
・蕎麦屋のカレーこそ至高
・一口目は蕎麦のみで蕎麦粉の風味を確かめる
・全国のご当地そばを食べつくす
・変わり種メニューや裏メニューがあれば注文する
・日本一のそばがきを探す
・そば湯はストレートで飲む

こんな感じであなたならどんな独自ルールにするか考えてみましょう。

今度の休日は蕎麦めぐりを楽しんでみてください

徒然書きましたが、基本的な知識は「聞いたことがある」程度でかまいません。
結局は「旨い蕎麦だった」が一番です。
まずは、近所の蕎麦屋さんに行ってみましょう。
近隣の蕎麦屋を巡って自分の好みの味を見つけることが大切です。
美味しかったのが二八そばだったなら、全国の二八そばを中心に・・・という感じで蕎麦の種類を見て行く店を探すのもいいでしょう。
そして2軒巡ればあなたはもう立派な「蕎麦めぐり人」になっていることでしょう。

以上となります。
なお、ご当地そばの一覧は長くなりそうなので別記事にまとめます。